ブログ無段
バカまっしぐらなダメ人間の古川土竜が、トチ狂った妄想を膨らませたり、ネジ曲がった暴論を吐いたりするわけで。にょほほほほ。

シャーリー・マクレーンとアン・バンクロフトの『愛と喝采の日々』。

女優のアン・バンクロフトが、子宮がんのため73歳で死去したそうで。
アン・バンクロフトと言えば、zakzakの記事にもあるように『卒業』のミセス・ロビンソン役は有名ですね。
しかし個人的には、あの映画、そんなに良く出来た作品だとは思っていないんですよねえ。
そんなわけで、今回はアン・バンクロフトがシャーリー・マクレーンと共演した1977年の『愛と喝采の日々』を御紹介。

シャーリー・マクレーンとアン・バンクロフトは昔、ニューヨークで同じバレエ団に所属する仲間でした。
しかし「アンナ・カレーニナ」の主役を巡って凌ぎを削る中、シャーリーは恋人トム・スケリットの子供を妊娠し、それをきっかけにダンサーとしての道を諦めたのでした。
シャーリーはスケリットと共にバレエ教室を開き、レスリー・ブラウンら3人の子供に恵まれます。
一方、アン・バンクロフトは全米に名を知られる有名ダンサーになっていきました。

地元にアン・バンクロフトのバレエ団がやって来ることになリ、久しぶりに2人は再会しました。
バレエダンサーを目指すレスリーに、アン・バンクロフトは自分のバレエ団に入ることを勧めます。
レスリーはオーディションに合格し、ニューヨークへ行くことになりました。
シャーリーはレスリーが生活に慣れるまでの間、娘と共にニューヨークで暮らすことにします。

アン・バンクロフトは新人振付師ダニエル・レヴァンスと組み、新作バレエに挑もうとします。
ところがアン・バンクロフトはレヴァンスから、「スターは要らない」と言われてしまいます。
彼女は既に全盛期を過ぎており、若いダンサーが台頭してきていたのです。

アン・バンクロフトは自分の代わりに主役を演じるダンサーとして、レスリーを推薦します。
シャーリーは、才能豊かなレスリーの活躍を喜びます。
しかし、レスリーはシャーリーの浮気をきっかけに、母と距離を置くようになります。
レスリーがアン・バンクロフトと仲良くする姿を見る内、シャーリーは嫉妬を感じるようになっていくのでした。

ハーバート・ロスが監督を務め、ゴールデン・グローブ賞の作品賞を受賞しています。
バレエの場面にアメリカン・バレエ・シアターが協力しており、さらに当時のトップダンサー達がゲスト出演し、舞台の上でバレエを披露します。

経験を重ねた熟年女性の、友情と対立、愛と憎しみ、戸惑いと苛立ちが描かれます。
バレエ場面が重視されているためか、シャーリー・マクレーンとアン・バンクロフトの出演時間が意外に短いのは、ちょっと残念なところ。

アン・バンクロフトは自分が全盛期を過ぎたことに気付きながらも、ダンサーとして脇に追いやられることに納得できません。
一方のシャーリー・マクレーンは、華やかな世界を見る内に、自分の人生に疑問を感じてしまいます。
形は違えど、2人は共に人生に悩み、苛立ちを感じています。

シャーリー・マクレーンは、自分の選択を後悔します。
あの時、子供を産んでいなかったら、自分はアン・バンクロフトの代わりに「アンナ・カレーニナ」の主役を務めていたのではないか。田舎のバレエ教室の先生ではなく、トップダンサーとして喝采を浴びていたのではないかと考えるのです。
そして彼女は、自分の叶えられなかった夢を実現してくれる娘レスリー・ブラウンを応援するようになります。

ところがレスリーは、シャーリーよりもアン・バンクロフトと仲良くなっていきます。
主役の座だけでなく、娘も奪われそうになったシャーリーはアン・バンクロフトに強いジェラシーを感じます。
両者は本音をぶつけ合い、冷たい火花を散らします。

熟した女同士のいがみ合いは、やがて醜い爆発を起こし、殴り合いのケンカに発展します。
しかし殴り合う中で、突然、2人は笑い始めてしまうのです。
かなりクサい展開ですが、名女優2人のおかげで助かっているのではないでしょうか。

疎遠になっていた母シャーリーと娘レスリーの関係ですが、シャーリーとスケリットの仲睦まじい姿を見てレスリーの気持ちが氷解します。
恋人とも仲直りし、公演を成功させたレスリーは、楽屋を訪れたシャーリーに花束をプレゼントします。

ラストシーン、既に客もスタッフも去り、照明が落とされた劇場。
舞台の上でシャーリー・マクレーンとアン・バンクロフトは語り合い、肩を抱き合います。
彼女達の背中越しに写る舞台の向こう側で照明が付き始め、次第に明るくなっていきます。
2人の人生には、新しい始まりが待っているのです。
まあ、そういう映画なのです。

では、死ななかったら、また会いましょう。

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灯りの消えた夜

昨晩、友人の奥さんが入院しているので、 お見舞いの為に病院を訪れた。すると、彼女が落ち込んでいた。聞けば、昔から付き合いの有った、アン・バンクロフトが亡くなったのだという。それも、同じこの病院で...。アン・バンクロフトは、1932年ニューヨークのブロンク ニ ュ ー ヨ ー ク ・ ブ ロ ウ                         ~NYでもタコ焼きを焼【2005/06/15 23:44】

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